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【インタビュー】フリーライター、美術館の広報、アートなバイト生活の理由。(前編)

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週3日。1日4時間。1年にして624時間。私たちは途方もない時間をアルバイトに費やしている。 バイトの日。朝起きた瞬間からぼんやりと憂鬱を引きずって家を出るのではなく、どうせなら気持ちよく起きて、スキップしてバイトにいきたい。どうすればそんな風に働けるかしら。

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53階というすごい高いところでアルバイトしてるんだけど
ひとつ一面が窓になってるギャラリーがあるわけ
窓の外にはトウキョウの夜景が広がる
広いはずなのにすごく小さな世界に見えてきて
自分の気にする小さなことなんてどうでもよくなる
静かなはずなのに目に映る光がリズムを奏でて音となる
トウキョウの夜はこれから!って音がする

引用 : 角田かるあさんのブログ

私が彼女に出逢ったのは、大学に入学したまさにその日のことで。
日本人離れした顔立ちとか、他の子とは全然違う髪型とか(カールした黒髪を短くしていたと思う)、妙に大人びていてどきどきしたのを覚えている。

彼女は入学してほどなくしてファッション誌の編集部で働きだして、私がぼけーっと過ごしている間にそのままファッション誌のライターになり、さらには美術館の広報なんかもやるようになった。
凄まじいエネルギーを放ちながら、ぐんぐん前に進んでいく彼女を私はとても眩しく感じていた。
「どうしてそんな仕事ができるようになったの?」なんとなくずっと訊けずにいた疑問を今日こそぶつけてみようと思います!

ということで今回お話を伺ったのは、慶應義塾大学4年生の角田かるあさん。
「こんな風なの、ちょっと緊張するね」と笑って話を始めた。よく考えると、こんな風に改まって二人で話をするのは多分はじめて。

今までどんなアルバイトを経験してきましたか?

大学に入学したては和食屋さんで働いてました。普通にカフェとかでも働いていたし。けれど高校生のときからファッション誌の編集部で働いてみたい!という憧れがあったので、色んな出版社に片っ端から電話してお願いしました。それで一年生の後半からファッション誌の編集部で働きだしたんです。

自分で電話したんですか!すごい。

好奇心が旺盛だったのかな、やってみたい気持ちが強くて。まあずっと雑用なんですけれどね、掃除したり、手紙ひたすら仕分けたり。
二年生になって専攻が分かれて美学美術史専攻に進んだんですけど。そこでアートにどんどんハマっていって。将来はアートに関わる仕事がしたいと思うようになりました。元々カルチャーも積極的に取り上げるファッション誌だったので、アートを担当する編集の方がいて。その方が帰っていくところを追いかけて、「あなたの仕事に憧れてます!」って伝えました。今思うと迷惑だっただろうな(笑)。そのとき「文章書く練習してみるのがいいんじゃない?ほら、今ブログとかすぐできるでしょ」と言われて、その日からブログを始めました。

まるで告白みたい。ブログはその日から!?

行動力だけで生きてきたようなものなんで(笑)。三日坊主になるのがわかっていたので、作ってすぐにURLをその編集の方にお送りしました。見られてるかもしれないと思ってせっせと更新していたんですが、しばらくして「君、文章書けるんだね」と言っていただけて。元々働いてたファッション誌でライターが足りていないとのことでフリーランスという形でWeb版のアート欄を担当させていただけることになりました。

チャンスを着実に掴んでいってる感じですね。美術館の広報はどういった経緯でやることになったんですか?

2年生のとき、美術館の監視員をしていて。閉館後に絵を独り占めできるのがすごく楽しかったのですが、組織改革の影響で2年の終わりに辞めなければいけなくなったんです。それでなんだか寂しくて新しいバイト探しているとき、元々好きだった別の美術館が企画・広報オフィスのインターンを募集しているというのを知って、応募しました。1名の募集だったんですが、なんとか採用していただいて。

すごい!!面接で意識していたこととかあるんですか?

うーんなんだろ、愛想よくしてたかな(笑)。人間らしくというか。あとは熱意だけです!その美術館が大好きで本当に働きたかったので、熱意を伝えました。

そこではどんな仕事をしていたんですか?

お茶出しとかコピーに始まり、イベントのレポートを書いたり、リサーチを手伝ったり、雑誌から取材が来たときにアテンドしたり。本当に何でも屋さんです(笑)。しかし週3フルタイムでただ働きだったので結構キツくて。きっと見るに見かねたんだと思います(笑)、アルバイトに昇格させていただきました。作品のこと、世の中のこと、毎日新しい発見があるのがすごく楽しかったです。

今は何をされているんですか?

今は、作品を研究して展覧会を企画する学芸員を目指しています。ある意味で美術館という空間の「編集」といえるかもしれません。学芸員になるには大学院に進むべきなので、今はバイトは全部辞めて勉強中です!

これまでのバイト履歴とも関係しそうな夢ですね!

私は「やりたい」「楽しい」の一心で色んな仕事を経験したけれど、結局アートに馴染みのない人にアートを届けたいという想いが常に軸としてあったと思います。雑誌にしても、美術館にしても、アートを広める仕事をしていたので。それに気づいて、アートに馴染みのない人にもアートに触れてもらうために何ができるか考えて編集する仕事がしたいと思うようになりました。

「楽しい」気持ちに素直になってエネルギッシュに突き進んできた角田さん。チャンスを掴むための仕事論を伺った次回もお楽しみに!

この記事のライター

中本れみ

慶應義塾大学3年。バイト代のほとんどを、カレーとTSUTAYAに貢いでいます。最近はおじさんだらけの囲碁部に通い中。ストレス解消法は、日没二時間前のお散歩と、写真を撮ること。
Instagram<https://www.instagram.com/lemi_1994/?hl=ja

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